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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(れ)1356号 判決 1950年12月19日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人松永東同名尾良孝の上告趣旨は末尾添附別紙記載の通りである。

第一点に対する判断。

所論法条に所謂収受とは所論の様に無償取得のみをいうものでなく所持を承継的に取得することを指すものであること当裁判所の判例とする処である(昭和二四年(れ)第二五四二号事件同二五年三月七日判決)。従って論旨は理由がない。

第二点に対する判断。

本件刑の如きが憲法にいう残虐の刑に当らないことは昭和二二年(れ)第三二三号事件同二三年六月二三日大法廷判決の趣旨に徴し明である。従って論旨は採用出来ない。

よって旧刑訴四四六条に従って主文の如く判決する。

この判決は関与裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 長谷川太一郎 裁判官 井上登 裁判官 島 保 裁判官 河村又介)

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